月曜日の急な株価下落は、多くの投資家に集中リスクの重要性を再認識させました。
今回の急落では、AI関連の代表銘柄であるエヌビディア(NVIDIA)が最も大きな影響を受けました。さらに、多くのAI関連銘柄を組み込んだ単一株ETFも同様に影響を受け、市場全体にも波及しました。📊
⚠️ S&P 500は本当に分散投資?
米セントルイスの投資顧問会社「トーバーマン・ベッカー・ウェルス」のパートナー、クレイグ・トーバーマン氏は次のように述べています。
「月曜日にエヌビディアが大きく下落し、多くの顧客から問い合わせがありました。S&P 500に投資している方なら、おそらく最も多く保有している銘柄がエヌビディアでしょう。」
S&P 500のような分散型のインデックスETFに投資しているつもりでも、実際には少数の銘柄に依存しているという現実があるのです。
現在のS&P 500では上位10銘柄の比率が1990年代後半のドットコムバブル以来、最も高い水準となっており、一部の銘柄が市場全体に与える影響が非常に大きくなっています。
📌 分散投資は本当にできている?
ミズーリ州の「ベミストン・アセット・マネジメント」の代表ライアン・グレイブス氏は、S&P 500の集中リスクについて次のように指摘しています。
「月曜日の市場全体の下落率は1.5%でしたが、実際には350銘柄がプラスで終えました。これは、大手AI関連銘柄が市場全体を大きく動かしていたことを示しています。」
また、マサチューセッツ州の「インテグレイテッド・パートナーズ」のCIOスティーブン・コラノ氏も、今回の下落が投資家にとって重要な警鐘になったと述べています。
「AI関連銘柄の影響力は非常に大きいですが、ヘルスケアや生活必需品といったバリュー銘柄は月曜日に上昇していました。」
🔄 集中リスクを避けるには?
集中リスクを回避し、より幅広い市場に投資する方法として、等ウェイトETF(Equal Weight ETF)を活用するのも一つの選択肢です。
代表的な例として、「RSP(Invesco S&P 500 Equal Weight ETF)」があります。これはS&P 500の500銘柄を均等に組み込んだETFです。
ただし、万能なわけではありません。例えば、過去12か月の上昇率を見ると、RSPは15%上昇しましたが、S&P 500の代表ETFSPY(SPDR S&P 500 ETF Trust)は24%上昇しており、パフォーマンスに差が出ています。
📢 まとめ
✅ AI関連銘柄の影響力が市場全体を動かしている。
✅ S&P 500は想像以上に「分散投資」になっていない。
✅ 集中リスクを避けるには、等ウェイトETFなどの活用を検討するのも有効。
今回の下落を機に、「本当に分散投資ができているのか?」を再考してみるのも良いかもしれません。特定の銘柄に依存しすぎないポートフォリオの構築が、今後ますます重要になっていくでしょう。🚀
📌 出典
ETF.com, "AI-Driven Market Selloff Shines Light on Concentration Risk"